完全攻略:100kmウォーク成功の秘訣!経験者が語る準備・当日・アフターケア

ウォーキング ウォーキング

筆者がウォーキング沼にハマったのは、人事異動で北九州に赴任した早々に支店のみんなから、『新しく着任した人は「行橋~別府100kmウォーク」に必ず参加しなければいけないです!』と言われ、「仕方ないなぁ、でもウォーキングなんて歩くだけだから何とかななるさ」って軽い気持ちで始めたのがキッカケです。

練習もそこそこで初大会に臨み、敢えなく撃沈!CP2(約60km地点)でリタイヤ、散々な結果で、完全に100kmウォークを舐めてました

ただただ気力は残っているのにに、脚がガタガタで肉刺(まめ)もできて痛みも酷く、足を前に出すことさえ出来ない状況。
もう少し歩ける、でもリタイヤしてしまった心の弱さが悔しくて、体が回復した直後から少しづつ歩き始め、体力作りの練習や装備の準備をして翌年の大会に臨み、ゴールの旗を見た時には、夜通し歩いた苦しさから解放された達成感からか涙が溢れ出しました

一旦歩くコツがわかると記録更新目的で歩き方や装備を工夫した結果、初参加から6年目に出した「行橋~別府100kmウォーク」での16時間41分が筆者の記録です。

筆者自身、2018年の台風での大会中止、その後の人事異動、新型コロナウィルス禍にて最後に参加したのは2017年。仕事で携わっていたメインのプロジェクトもひと段落したことから、久しぶりに100kmウォーク挑戦しようと考えて記事をまとめてみました。

100kmウォークの体験記はこちらからどうぞ。

100kmウォーク完歩ガイド:初心者でも必ずゴールできる!

100kmウォークとは、一般的に制限時間内に100キロメートル以上の距離を歩き通すレースのことです。その魅力は、自身の限界に挑戦する達成感、美しい景色の中を長時間歩く爽快感、そして共に歩く仲間との連帯感など多岐にわたります。近年、健康志向の高まりや、達成感を得られるイベントへの参加意欲から、100kmウォークは多くの方に支持されています。

100kmを歩くということ

想像できますか100km歩くと言うことが?

40kmから100kmを超える大会を一般的にはウルトラウォークと言い、筆者はその経験が多数あり、各地の大会に参加・完歩してきました。

42.195kmのフルマラソンを走った方は距離感があるかもしれませんが、そうでない方は普段の生活で40kmとか100kmを意識することはなかなかないと思います。

健康増進のために歩数計をつけて1万歩を日課としている方もいらっしゃるかもしれませんが、
毎日1万歩歩くだけでも大変なのに、その1万歩でも歩ける距離は8km~9km程度ですので、
100kmと言うのが如何に遠いかがわかると思います。

ちなみに小倉駅を中心とした100km圏内は以下のようになります。

小倉を中心とした100km圏内の地図

この記事を読むことで、100kmウォークを完歩するための準備から当日のノウハウ、そしてアフターケアまで、必要な情報を網羅的に得ることができます。 

初めて100kmウォークに挑戦する方が抱える不安を解消し、自信を持ってスタートラインに立ち、必ずゴールへとたどり着けるよう、具体的な方法と役立つ知識をお伝えします。

準備編

筆者自身がそうでしたが、100kmウォークは非日常のイベントです。
何も準備せずに大会に臨むと必ず痛い目に遭います。

時に、若さに物を言わせて、準備や練習なしに参加・完歩する参加者も見受けられますが、やはり基本は入念な準備が必要です。

直ぐに効果が出るものばかりではありませんので、計画を立てて準備をして当日を迎えましょう。

目標設定と計画

1. 目標タイムの設定

  • 初めての100kmウォークでは、無理に目標タイムを設定せず、完歩することだけを目標にするのが賢明です。
    まずはウォーキングを楽しむことに専念しましょう。
  • 2回目からは、その前の大会を振り返って改善点を見つけ、少しづつ改善しながら目標タイムを上げていきましょう。
    ただし目標タイムばかりに目を向けるのではなく、あくまでウォーキングを楽しむことを忘れないでください。
    得てしてタイムばかりを狙う参加者の中には、信号を無視したりするウォーキングマナーを逸脱する人も見かけますので、注意が必要です。

2. トレーニング計画の立て方

10月に開催される大会を目指す場合、半年前からトレーニングを開始するのが理想的です。
冬が終わり春を迎える頃、学校や仕事でも新しい年度が始まることから、トレーニングを始めるには良い時期だと思います。

イメージとしては、10月の体育の日に絡めて開催される「行橋~別府100kmウォーク」を念頭に記事を書いてます。

ステップ1(4~5月)

まずは1時間以上歩くことに慣れましょう。1ヶ月の総歩行距離として50km~100kmを目標に、週末に30分~1時間の散歩から始め、平日の通勤などを利用して歩く時間を増やします。

季節は新緑の頃を迎えており、サクラの花など見るべきものがたくさんあます。
散歩していると時間を忘れ1時間などあっと言う間に過ぎてしまい、おまけに汗をかくことなく快適に過ごせます。

■ 練習方法としては

  • 最初は、週末30分から1時間近所の散歩や公園等を歩きましょう
  • 距離にしておおよそ3~5km前後になると思います。靴はスニーカーでも運動靴でも何でもかまいません
  • 週末だけでは目標を達成できませんので、少しずつ平日に歩く時間をつくりましょう。
    と言っても仕事が忙しいとなかなか時間がとれないと思いますので、筆者が実践したのは天気の良い日に歩いて通勤(※通勤手段が変わるので、社内規則には注意してください)することです。
    週三日でも歩ければ週末と併せて目標達成できます。
  • 歩くスタイルは普通に
    ・スーツの上下
    ・ビジネス鞄
    ・革靴(※靴底が減るのは覚悟してください)
    といたって普通の格好で大丈夫です。

歩いて通勤しているとわかりますが、筆者のような恰好で歩いて通勤している人は結構いらっしゃいますし、街の変わりゆく季節が感じられ、気持ち良く朝から仕事ができます。

歩いて通勤なんて出来ない!と言う方は、会社の階段昇り降りを利用しましょう。
ウォーキング大会に参加するとわかりますが、主催者は何故か坂のあるコースを選びたがります。
昇る時よりも降る方が脚に負担がかかりますので、普段から階段を利用して慣れておきましょう。

■ 長く続けるポイントは

ただ単純に歩くだけでは飽きてきます。そこで歩数計を利用することをお勧めします。最近だとスマートウォッチを持っていれば歩数は簡単に計測できますし、なくてもスマートフォンを持っていれば、それだけでも歩数が計測ができ、自分がどれくらい歩いたかが一目瞭然となり、モチベーションの維持に繋がります。

ステップ2(6~7月)

長い距離を歩くことを意識し、一度に10km~20kmのウォーキングに挑戦しましょう。1ヶ月の総歩行距離は100km以上を目指します。1時間~1時間半程度歩けるマイコースを見つけるのがおすすめです。

季節は初夏を迎えており、ちょっと歩いただけでも汗ばむ季節になります。
四月から歩き始めていると、段々と体力もついてきますので、できるだけ長い距離を歩くことを意識し、日中は避けて朝晩の涼しい時間帯を歩くよう心がけ、仮に日中を歩く場合は水分給水に十分注意しましょう

■ 練習方法としては

公園を何周も歩くのは飽きますので、街や郊外を歩く、マイコースを見つけましょう。

  • 時間としては1時間から1時間30分程度
  • 距離にして6~9km程度

一度1時間30分程歩けるコースを探して歩いてみて、あとでスマートフォンのマップアプリで歩いたコースをトレースしてみると、距離や高低差がわかります。
自分自身で幾つかマイコースを作ってみると楽しくなります。

マイコース作成時には、コース上のコンビニエンスストアの有無を必ずチェックしてください。
歩いている途中にトイレに行きたくなる場合がありますので、コンビニエンスストアの場所を把握していると安心にも繋がります。
できれば自分が歩く歩道側にコンビニエンスストアがあると、道路を横断しなくて良いのでお勧めです。

この時期、週末のウェアは半袖Tシャツ、ショートパンツになりがちですが、日焼けすると結構体力が消耗しますので、汗を吸収しやすい

  • 吸汗速乾性の長袖アンダーシャツ
  • 吸汗速乾ロングタイツ

を着用することをお勧めします。
仮にどちらかを選ぶとしたら、長袖アンダーシャツを優先することをお勧めします。
理由としては、腕の日焼けは結構ダメージがありますが、脚はまだそこまで無いですし、ズボンは普段身に付けているものでも大丈夫です。

■ 長く続けるポイントは

この頃になると各地のウォーキング大会へのエントリー案内がありますので参加申込みを行うことで目的意識が芽生え、継続できるようになります。

暑い時期に長時間のウォーキング練習で、お勧めなのがウエストポーチです。

水やイオン飲料を手に持って歩いている方がいらっしゃいますが、手の振りのバランスに影響を与えるのでお勧めしません
ウエストポーチだと腰にセットできますので、バランスを崩すことはそれほどありません。またスマートフォンや鍵や小銭等も入れられますので、ポケットに入れてジャラジャラさせることもありません。

ウォーキングを継続できるようになったならば、装備を少しずつ揃えて行きましょう。
色んな装備をネットで探してみるだけでも、結構テンション上がります。

ステップ3(8~9月)

30km~40kmの長めのウォーキングに挑戦しましょう。1ヶ月の総歩行距離は150km以上を目指します。
ウォーキング大会に1つ2つ参加して、大会の雰囲気に慣れておくのも良いでしょう。

盛夏から残暑に向かうこの頃は、日中はまだまだ暑い日々が続きますので熱中症等への注意が必要です。
お盆を過ぎ、九月辺りから色々なウォーキング大会が催されますので、自分の力試しも兼ねて一つ、二つ参加して大会の雰囲気を慣れるようにしましょう。
大会に参加することで、自分の弱点や装備の不備も見えてくるものです。

■ 練習方法としては

普段の練習はステップⅡと変わりありませんが、月に一度30km又は40km歩くことを目標にしましょう。

一人で歩く場合日中だとまだ暑いので、筆者の場合朝5時スタートして30kmのコースを歩き、まだ陽が昇りきらない10時過ぎに帰宅するように心がけています。

一人で歩くのはちょっと言う方はこの時期に開催されるウォーキング大会に参加するのが良いでしょう。
北部九州ですと、北九州市で九月の後半に開催される
「北九州無法松ツーデーマーチ」
お勧めです。

土、日曜日の二日間にわたって開催され、距離も5km、10km、20km、40km(日によっては50km)が開催され、スケジュール調整もし易いと思います。

ただし20km以上のウォーキングになると、雨具や食糧等も増えますので持ち運びのためにもリュックやデイパックが必須となります。

■ 長く続けるポイントは

一度近くで開催されるウォーキング大会に参加してみることです。

参加してみるとわかりますが、幅広い年齢の老若男女が参加しており、それぞれの歩くスピードもバラバラで皆さん楽しそうにマイペースで歩いてられますし、完歩することで自信にも繋がります。

なお大会に参加する場合、一人だと黙々と歩くだけになってしまいますので、最初の頃は友人を誘って歩くことをお勧めします。
ワイワイ話ながら歩くと、時間も疲れも忘れてしまいます。

3. コース選びのポイント

  • ウルトラウォークは、都市型と地方型に分類されます。
    初めての場合は、コンビニエンスストアが多く、また歩く道も整備されている都市型の大会を選ぶのがお勧めです。
  • 富士山一周や淡路島一周など、開催地ごとにテーマのある大会もあります。
  • 大会前に、コンビニエンスストアやエイドステーションの位置を把握しておくと、本番で余裕が生まれます。

参考までに、筆者の住む九州エリアで開催される100kmウォークのリストです。なお全国では30超の100kmウォーク大会が開催されている模様です。

四月に開催される、福岡県糸島市を巡る112キロ(56キロコースを2周)を歩く大会です。 ​

五月に開催される、長崎県佐世保市から島原市までの105kmを歩く大会です。

十月に開催される、福岡県行橋市から大分県別府市までの100kmを歩く大会です。 ​

十一月に開催される、福岡県飯塚市から佐賀県武雄市までを歩く100kmの大会です。 ​

体力作り

1. ウォーキングの基本フォーム

ウォーキングは、手軽に始められる運動でありながら、全身の筋肉を使い、健康増進やダイエットにも効果的なエクササイズです。しかし、間違ったフォームで歩くと、疲労が溜まりやすかったり、怪我の原因になったりすることもあります。

そこで今回は、筆者が長年のウォーキング経験で培ってきた、キレイに、効果的に歩くための基本フォームを5つのポイントに絞ってご紹介します。

① 姿勢:背筋を伸ばし、視線は遠くへ

ウォーキングで最も重要なのは、正しい姿勢を保つことです。

  • 背筋を伸ばす: 猫背にならないように、頭のてっぺんから糸で吊るされているようなイメージで、背筋をまっすぐに伸ばしましょう。
  • 視線は遠くへ: 目線は20~30メートル先を見るように意識します。下を向いていると首や肩に負担がかかり、姿勢も悪くなりがちです。
  • 顎を引く: 顎が上がらないように、軽く引くように意識します。
  • 肩の力を抜く: 肩に力が入ると、肩こりの原因になります。リラックスして、自然な状態を保ちましょう。
  • 猫背になっている
  • 顎が上がっている
  • 肩に力が入っている
  • 視線が下を向いている
② 歩幅:無理のない範囲で、少し広めに

歩幅は、歩くスピードや体格によって異なりますが、基本的には普段よりも少し広めに取ることを意識しましょう。

  • 目安は身長×0.45~0.5: 例えば、身長が160cmの方であれば、歩幅は72cm~80cm程度が目安となります。
  • 無理のない範囲で: 最初から無理に歩幅を広げようとすると、怪我の原因になります。徐々に慣らしていくようにしましょう。
  • 骨盤を意識: 歩幅を広げる際は、足だけでなく、骨盤から動かすように意識すると、より効果的に筋肉を使うことができます。
  • 歩幅が狭すぎる
  • 膝が曲がっている
  • 歩幅が広すぎて、バランスが悪い
③ 腕の振り:大きく、リズミカルに

腕を振ることで、全身の運動効率を高めることができます。

  • 肘を90度に曲げる: 肘を軽く曲げ、前後に大きく振るように意識します。
  • 肩甲骨を意識: 腕を振る際は、肩甲骨を動かすように意識すると、肩周りの筋肉も刺激され、肩こりの解消にも繋がります。
  • リズミカルに振る: 一定のリズムで腕を振ることで、歩行速度が安定し、疲れにくくなります。
  • 後ろに引くことを意識: 前に振るだけでなく、後ろに引くことを意識すると、より効果的に筋肉を使うことができます。

街中でウォーキングしていると見かけると、腕を前に振って歩く人が結構いることに気づきます。
短い距離だとそれほど影響ないかと思いますが、100kmウォークとかになると、腕を前に振る分、前に進もうとする力を妨げますのでめっちゃ効率が悪いです。
基本は、後ろに腕を引くことを意識していると、反動で自然に前に腕が出るので効果的に歩くことができます。

  • 腕を全く振らない
  • 腕を小さく振る
  • 腕を横に振る
④ 着地:かかとから、スムーズに

足の着地は、かかとから着地し、つま先で蹴り出すように意識しましょう。

  • かかとから着地: かかとから着地することで、衝撃を吸収し、膝や関節への負担を軽減することができます。
  • つま先で蹴り出す: つま先で地面を蹴り出すことで、推進力を得ることができます。
  • 重心移動を意識: かかとからつま先への重心移動をスムーズに行うことを意識しましょう。
  • 足裏全体を使う: 足裏全体を意識して、バランス良く体重をかけるようにしましょう。
  • つま先から着地する
  • 足裏全体でベタッと着地する
  • 膝が曲がっている
⑤ 呼吸:深く、リラックスして

呼吸は、ウォーキング中のエネルギー消費を効率的に行うために重要です。

  • 鼻から吸って、口から吐く: 深く呼吸することで、酸素を効率的に取り込むことができます。
  • 腹式呼吸を意識: 腹式呼吸をすることで、インナーマッスルを鍛え、基礎代謝を上げることができます。
  • 呼吸のリズムを意識: 歩くリズムに合わせて、呼吸のリズムも整えましょう。
  • リラックスして呼吸: 緊張すると呼吸が浅くなりがちです。リラックスして、自然な呼吸を心がけましょう。
  • 呼吸が浅い
  • 呼吸が速すぎる
⑥ まとめ:基本フォームを意識して、快適なウォーキングを!

ウォーキングの基本フォームは、最初は意識しないと難しいかもしれませんが、慣れてくれば自然にできるようになります。
基本フォームを意識することで、ウォーキングの効果を最大限に引き出し、より快適に楽しむことができます。

ぜひ、今回の記事を参考に、ウォーキングの基本フォームを見直し、100kmウォークを完歩できる歩き方を身に付けてください

2. 筋力トレーニング

  • 大会に参加した後、おそらく背中が張っていると思いますので、体幹を鍛えることをお勧めします。
    フロントブリッジ(プランク)とかお勧めです。

3. 持久力トレーニング

  • 徐々に歩く距離を伸ばしていくことが重要です。
  • 体力レベルに合わせて、ゆっくりで良いので長い距離を歩く練習を取り入れましょう。
  • ウォーキング大会に参加することは、持久力向上と大会の雰囲気に慣れる良い機会となります。

装備

100kmウォークに参加する場合、必需品やあれば便利な物など様々な装備がありますが、最初から全て揃えるのではなく、何度か大会等に参加して経験を積みながら装備を増やして行きましょう。

1. シューズ選び

  • 最も重要なアイテムです。
  • コンクリートの舗装路を長時間歩くため、硬い路面に対応した、軽量でクッション性、通気性の良いシューズを選びましょう。
  • 普段のスニーカーよりもやや大きめのサイズを選ぶと、足のむくみによる痛みを軽減できます。
  • 事前に40km程度歩いて試し履きをし、足に合うか確認しましょう。
  • 五本指ソックスは、足の蒸れを防ぎ、水ぶくれができにくくなるためおすすめです。滑り止め加工が施された靴下も良いでしょう。
  • 初心者は、マラソンの目標タイムが5時間から7時間程度の、ドロップ(かかととつま先のソールの厚みの差)が大きめのシューズを選ぶのがおすすめです。

2. デイパック

  • 肩で全体でバランスをとるため長時間歩いても苦にはなりにくいですが、密着性がないと歩くたびに荷物が揺れて肩擦れの原因にもなりますので注意が必要です。
  • 容量も様々なものが市販されていますが、必要最小限の荷物を収納できる、男性向けだと10リットル前後の小型のデイパックがおすすめです。女性の場合はもう少し大きめが良いかもしれません。
  • 小物等の出し入れが必要な場合がありますので、できればウエストベルトにポケットが付いているものが便利です。

3. ウェア選び

  • 季節や天候に合わせてレイヤー(重ね着)で調整できる服装が基本です。
  • 通気性の良い素材を選びましょう。
  • 特に夏場の紫外線対策や、春秋の気温変化に対応できるよう、吸汗速乾性の長袖アンダーシャツやロングタイツがあると便利です。
  • コンパクトにまとまる薄手のウィンドブレーカーは、急な天候変化や防寒対策に役立ちます。なければ雨カッパ(100円ショップに売っています)を用意するようにしましょう。

日焼け対策や朝晩の温度差、気候変化に伴う雨風も考えて、服装の基本的な考え方はレイヤーで対処しましょう。

服装のレイヤの一例として、筆者のスタイルは

・吸湿・発汗性に優れた長袖アンダーシャツ
・半袖シャツ
・温度に応じてウィンドブレーカー、又は雨カッパ


・シェイプアップパンツ
・吸湿・発汗性に優れたロングタイツ
・ショートパンツ
・靴下は五本指がお勧め

まず長袖のアンダーシャツとロングタイツですが、
服擦れ防止、日焼け止めに着用し、
求められる機能は日中の汗を直ぐに乾かせてくれる吸湿・発汗性に優れた物を選ぶようにしています。

長袖のアンダーシャツは二千円前後の手頃な物で十分ですが、
ロングタイツは長時間歩くと足腰に痛みを伴う違和感が発生することがあるので、サポート機能がある物の着用をお勧めします。

100kmウォークに参加する場合、何も対策をしないと必ず股擦れを起こします。

普通の下着だと股擦れをおこし易いのでフィット感のあるシェイプアップパンツを利用しています。
それに加えてボルダースキンケア(馬油でも可)を利用していますが、いままで一度も股擦れで苦労したことはありません。

次に半袖シャツとショートパンツ。
機能的なものは特に必要でなく、デザイン等で選んで良いです。
最近ではオリジナルデザインの半袖シャツを安く作成してくれるところもありますので、友人同士で参加する場合、一つ作ってみるのも楽しみの一つになります。

大会に参加する場合、この半袖シャツの前面にゼッケン付けることになります。

靴下ですが、これは意見の分かれるところだと思います。

一つは足が蒸れて肉刺が出来やすくなることを防ぐ目的に五本指を履くこと、
もう一つは長時間歩くため足への衝撃が重なり痛くなることを防ぐ目的で厚手の靴下を履くことに分かれます。

筆者が初めて100kmウォークに挑戦した時、
足の痛み緩和のために厚手の靴下で望みましたがあまり効果もなく、
足の痛みで敢え無くリタイヤしたことからそれ以降は五本指の靴下で参加していますが、踵にできる肉刺以外は問題なく歩けているので、そのままにしています。

ただし蒸れ防止のため、途中一度は新しい靴下に履き替えています。

お勧めは五本指で、滑防止の加工が施された靴下です。

4. その他必需品

  • 受付表と参加要項は必ず持参し、リタイアの手順を確認しておきましょう。
  • スマートフォンは、緊急時又は大会参加時のリタイヤする場合に必要になりますので、できるだけ持つようにしましょう。
  • ヘッドライト: 夜間歩行には必須です。
    高輝度LEDで、実用点灯時間10時間以上、できれば夕方6時から翌朝6時までの12時間以上、明るさ(ルーメン)も考慮し、予備の電池も忘れずに。
    頭につけるのがストレスになる場合は、リュックサックの肩部分に固定するのも良いでしょう。指向性を調整できるものが便利です。

100キロウォークのコースは、基本的には県道や国道に沿って歩きます。
市街地だと街灯もあり、手元にライトがなくても不便はありませんが、いざ市街地を抜けると街灯も疎らで、おまけにコースによっては国道等を外れて山道を歩く場合があのでライトは手放せません。

また、日中だと歩道の段差を意識することはほとんどありませんが、夜間の歩行は、不意の段差は脚に負担を与えますので、視線の先である10mほど先を照らす明るいヘッドライトを用意することをお勧めします。

条件としては

  • ・高輝度LEDライト
  • ・実用点灯時間:10時間以上
  • ・明るさ:150ルーメン以上
  • ・防滴仕様
  • ・ワイド/スポットビームの指向性調整可能

※ライトを手に持って歩くのは光が前後に揺れて回りの人に迷惑になルのて止めましょう。

筆者は、足元照らすためにデイパックの肩にゴムバンド等で括り付け、ヘッドライトで10m先を照らすようにしています。

  • 救急セット: 長時間のウォーキング中、どのような体調変化が起こるかわかりませんので、ある程度の準備はしておきましょう。
    • 絆創膏、エアーサロンパス等の医薬品
    • 消毒済みの安全ピン(肉刺、水ぶくれ対策用)
      ※事前に熱消毒処理しておき、肉刺ができたら出来るだけ早く肉刺を潰し、絆創膏等を貼って処置をしましょう。
      そのままにしておくと大きくなるとともに、痛みをかばうために歩き方が不自然になりより脚等に痛みだでます。
    • 健康保険証(コピー)
    • 痛み止め(ルミフェンリグルIBなどの痛み止めは、脚の痛みや筋肉痛を緩和する最後の手段としてもっていると安心です。
  • 飲み物: 水とスポーツドリンクなど、2種類用意すると、飽きずに水分補給ができます。
  • 帽子は、昼間は日焼け防止になりますし、夜間は対向車のライトを避けることができます。
    出来れば首の後ろが隠せる取り外しの出来るものがあればよりベターです。
  • コンビニエンスストアでは電子マネーが利用できますので、スマートフォンやスマートウォッチに設定していると便利です。
    ただしコンビニエンスストアがない場所やチェックポイント、自動販売機などで使えるように500円硬貨と千円札を直ぐ取り出せる場所に入れておくと便利です。

5. あれば便利・安心する装備

  • 簡単な食料: 大会ガイドにはチェックポイントで提供される食事のリストが記載されてありますし、コース図もコンビニ等が記載されていますのので、事前に確認しておきましょう。
    区間によっては長い時間コンビニ等がない所もありますので、ゼリー系、飴等は非常時に便利です。
    筆者は腹持ちの良いオニギリを小分けにして持参し、歩きながら食べれるようにしています。
  • サングラス:国道等の幹線道路を歩く場合、ホコリ等からの保護、紫外線防止になります。
  • タオル:汗を拭いたり、夜間に首に巻いて防寒具としても使えます。
  • 手袋:長時間歩いていると腕を振ることでの遠心力や重力で手の指先に水分が移動し、パンパンに腫れた状態になりますので、手袋、できればスマートフォン対応があればなお良いです。
  • 眠気対策グッズ: おしゃぶり昆布、カフェイン入りの飲料(メガシャキ、エスタロンモカなど)。ただし、鎮痛剤とカフェイン剤の同時服用には注意が必要です。
  • 寒さ対策グッズ: 貼るカイロ、薄手の防寒着。夜間は冷え込むことがあるため、用意しておきましょう。
  • モバイルバッテリー:スマートフォンなどの充電に必要です。YouTube撮影などをする場合は、大容量のものが安心です。ただし重量がそれなりにあるので、あまりお勧めはしません。

食事と栄養

  • 普段の食事では、バランスの取れた食事と十分な水分補給を心がけましょう。
    また大会一週間前からは炭水化物を多めにとるカーボローディングをお勧めします。
    体重増加を気にするかもしれませんが、100kmウォークに参加・完走すると、体重は2、3kgは減っています
  • 100kmウォーク中は、消化が良く、高エネルギーな補給食をこまめに摂りましょう。
    「お腹が空いた」と感じてから食べるとエネルギーになるまで30分ほどかかりますので、ある程度時間又は距離を決めて食べることをお勧めします。
    お勧めはエネルギーゼリー、おにぎり(小さめ)、飴、ラムネなどがです。
  • 塩分補給には、梅干しや塩ジェル、おしゃぶり昆布などが役立ちます。
  • アレルギーや食事制限がある場合は、事前にしっかりと準備し、エイドステーションやコンビニエンスストアで入手できるものも確認しておきましょう。

体調管理

  • 十分な睡眠は、体調管理の基本です。
    特に大会本番中は20時間前後寝ずに歩き続けますので、大会前日はしっかりと睡眠をとりましょう。
    くれぐれも大会前日に、壮行会とかの名目でアルコールを飲酒しないようにしましょう。
  • 疲労回復には、ストレッチやマッサージ、入浴などが有効です。
    筆者が参加している「行橋〜別府100kmウォーク」のゴールには、有料でストレッチを施術してくれるテントがあったり、近くに温泉施設もありますので、疲れを癒すこともできます。
  • 体調に異変を感じたら、無理せず休憩し、必要であればリタイアすることも重要です。
    熱中症などの体調不良の場合は、悪化する前にエイドステーションでリタイアしましょう。

メンタル(気持ちの持ちよう)

  • 歩いていると痛みや眠気で「もう無理!」って気持ちになりますが、そんな時は「苦しいのは自分だけじゃない」「決して心を折らない」という強い気持ちをもち、完歩できると信じて歩くことが最も重要です。

大会のコース、参加人数にもよりますが、コース後半になると参加者前後の間隔が開き、前方の参加者のライトが見えないことがしばしばあります。
時間は深夜、場所も海岸や山の中といったひとけのないシーンでは、心細くなるとともに、何も考えずただひたすら歩くだけとなる無の境地に達することもありました。

当日編

秋に開催される大会だと、台風シーズンに重なるので、天気予報を確認するとともに、台風の進路によっては大会が中止になる場合もありますので、大会事務局のホームページを確認するようにしましょう。

当日の朝

  • 起床時間、食事、準備は、事前に計画しておきましょう。
    スタート時間に余裕を持って到着できるように、行動しましょう。
  • 服装、持ち物は前日までに準備しておき、当日の朝最終確認し、忘れ物がないようにしましょう。特に受付表とヘッドライトは必須です。
  • 朝の食事は、消化の良い食事を摂ることをお勧めします。

スタート

スタート地点には、全国各地から様々な年代の参加者が集まってきます。何回か大会に出ていると顔見知りの参加者も出てきますので、交流を楽しみましょう。

  • スタート直後は気持ちが昂りハイペースになりがちですので、自分のペースを守って歩き始めましょう。
  • 同じくらいのペースの人を見つけて、一緒に歩くと楽に進めます。

ペース配分

事前に歩行計画書を作成しておくことをお勧めします。
「行橋〜別府100kmウォーク」の場合、スタート時間、CP間の速度、休憩時間を入力することで通過時間やゴール時間が確認できる歩行計画書が提供されていますので、事前に作成しておくことをお勧めします。

  • 序盤は体力が有り余っていることもありますが、無理のないペースを維持しましょう。
  • 中盤は疲れが出始める頃なので、意識的にペースを維持しましょう。
  • 終盤は精神力も試されます。目標地点やエイドステーションを励みに、諦めずに一歩ずつ進みましょう。

休憩、トイレの取り方

  • 一時間以上トイレがない区間もありますので、行動計画表等でトイレの場所を確認し、早め早めでトイレを利用しましょう。
  • 疲れたら無理せず休憩を取りましょう。
    ただし、休憩しすぎると体が固まって動けなくなることがありますので5分~10分程度の短い休憩にとどめ、こまめに取るのがおすすめです。
  • チェックポイントでは、しっかりと補給と休息を取りましょう。ただし、休みすぎにも注意しましょう。

水分補給と栄養補給のタイミング

  • コース途中には、チェックポイントや地域の方々が提供していただくエイドステーションがあるので食事や水分補給に利用しましょう。
  • 喉が渇く前に、こまめに水分補給をしましょう。
    水とスポーツドリンクを交互に飲むなど、工夫すると良いでしょう。
  • エネルギーが不足する前に、適度に補給食を摂りましょう。特に前半は、食欲があるうちに高エネルギーなものを摂取しておくのがおすすめです。
  • 大量に汗をかいた場合は、塩ジェルなどでミネラルを補給しましょう。

トラブルシューティング

  • マメ対策: 指にマメができそうになったら、早めに皮膚保護クリームを塗りましょう。水ぶくれができてしまった場合は、消毒した安全ピンで潰し、絆創膏などで保護しましょう。
  • 筋肉痛対策: 歩きながら適度にストレッチをしたり、(具体的な方法に関する記述は提供された情報源にはありません。)
  • 足の痛み対策: 膝が痛くなったら、テーピングやサポーターを活用しましょう。足の痛みは30km~40kmくらいから出始め、80kmくらいでピークを迎えることが多いですが、ある程度は我慢するしかありません。ただし、無理は禁物です。
  • 悪天候対策: 雨が降ってきたら、レインウェアを着用しましょう。靴の中が濡れると不快なので、替えの靴下があると良いでしょう。夜間や雨天時は体温が奪われやすいため、ウィンドブレーカーなどで防寒対策をしましょう。寒さを感じたら、貼るカイロを活用しましょう。暑いからといって、半袖半ズボンだけで歩くのは避けましょう
  • 道迷い対策: 不安な場合は、同じくらいのペースで歩いている人の後ろについていくと良いでしょう。地図やGPSを活用し、同行者がいる場合は連携を取りましょう。

マナー

  • ゴミは必ず持ち帰りましょう。
  • 夜間や住宅地では、騒音に配慮し、大声で話したり、スマートフォンで話したりするのを控えましょう。
  • 交通ルールを守り、歩道や横断歩道を安全に通行しましょう。

ゴール

  • ゴールが見えたら、感動と達成感を味わいましょう
  • 大会によってはゴールシーンを撮影してくれ、後日ネットから無料でダウンロードできるサービスを提供している大会もあるので、ゴールシーンはとびっきりの笑顔で撮影に臨みましょう。
行橋〜別府100kmウォークゴールシーン

アフターケア編

ゴール直後は達成感から身体の異常は感じませんが、休憩していると徐々に影響が必ず出てきますので、適切なケアを行いましょう。

ボディケア

  • 筋肉痛や関節痛がある場合は、湿布や市販の痛み止めなどを活用しましょう。
  • 症状が改善しない場合は、無理せず医療機関を受診しましょう。
  • ゴール後は、軽いストレッチなどでクールダウンを行いましょう。
  • 湯船にゆっくり浸かるのも、疲労回復に効果的です。
  • 帰宅後は十分な睡眠時間を確保しましょう。
  • 栄養バランスの良い食事を摂り、体を労わりましょう。

メンタルケア

  • 完歩した達成感を振り返り、喜びを噛み締めましょう
  • 今回の経験から得られた反省点や改善点があれば、次の目標に活かしましょう。
  • 仲間と完歩の喜びを分かち合いましょう。
  • 大会中に撮った写真や動画を整理し、思い出を振り返りましょう。
  • ブログやSNSなどで、完歩の喜びを発信するのも良いでしょう。
  • 共に歩いた仲間との交流を続けましょう。

まとめ

100kmウォークは、体力だけでなく、精神力も試される過酷な挑戦です。しかし、しっかりと準備を行い、当日のペース配分やトラブルシューティングを適切に行えば、誰にでも完歩できる可能性を秘めたイベントです。ゴールした時の感動と達成感は、何物にも代えがたい経験となるでしょう。

成功の秘訣は、計画的な準備、無理のないペース配分、諦めない強い意志、そして自身の体調を常に把握することです。そして何よりも、「心を折らない」という強い気持ちを持ち続けることが重要です。

さあ、あなたも勇気を出して100kmウォークに挑戦し、人生最高の達成感を味わってみませんか?
もし少しでも興味が湧いたら、ぜひエントリーしてみてください。きっと、新たな自分を発見できるはずです。

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