はじめに:100kmウォーク完歩にリュック選びが重要な理由
100kmウォークは、特別な技術や鉄人のような体力がなくても、適切な準備をすれば完歩できる挑戦です。
この長時間に及ぶ挑戦において、装備品は完歩に向けた非常に重要な要素となります。
自分に合った装備は「備えあれば憂いなし」であり、状況を好転させる可能性を秘めているからです。装備品の相性や機能を確認することは、身体の痛みや疲労の軽減・防止につながります。
筆者は、一番最初に検討すべき装備としては靴、二番目がリュックだと考えます。
靴選びについては、下記を参考にしてみてください。
筆者の過去の経験から、普段使いのリュックで肩が痛くなったという経験や、初めて参加した100kmウォークにウェストバックで参加し痛い目にあった経験から、リュック選びの重要性を痛感しています。
100kmウォーク用リュックの主な種類
100kmウォーキングにおすすめのリュックには主に三つの種類があります。
- 登山用リュック(20L~30L程度)
- ランニングバッグ(10L前後)
- ウェストバック(初心者には絶対お勧めしません!)
初心者におすすめ「登山用リュック」の特徴とメリット・デメリット
100kmウォーキングの初心者におすすめのリュックとしてよく挙げられるのが「登山用リュック」です。
なぜ20L前後の登山用リュックが一般的に推奨されるのかと言うと、初心者の場合は、それなりに荷物がたくさん入レがちです。
また容量が適切だと、荷物の重みを分散させ、ウォーキング姿勢の崩れ防止や、肩・腰・膝・足首等への負担軽減につながります。
初心者におすすめのモデル例:
サロモンの「トレイルブレイザー 20」は、ハイカー向けに作られたザックで、軽さ(414g)とフィット感が特徴とされています。
部分的にメッシュ生地が使われており蒸れにくく、サイドポケットが6個あり、ペットボトルやスマホの取り出しに便利です。
軽さ重視・経験者向け「ランニングバッグ」の特徴とメリット・デメリット
経験者向けで、軽さと身につけやすさが意識するマラソンやトレイルランナーのために作られたリュックです。
「そんなに荷物は必要なかった」「速めに歩きたい」と感じる方向けで、荷物を最小限に絞れる経験者や、軽量化を徹底したい人向けの選択肢と言えるでしょう。
筆者が長年愛用してきた「GREGORY ルーファス8(2010年頃のモデル)」です。ハイドレーションパックを内蔵することができたので、長年重宝してきました。
.png)
「失敗しない」ためのリュック選びの重要ポイント
リュック選びで失敗しないためには、以下のポイントを確認しましょう。
- フィット感が最重要 です。
- 体に合わないリュックは、歩いた時の衝撃でグラグラ揺れ、肩、腰、背中など特定の部分に負荷がかかり、筋肉がこる原因になります。
- リュックが肩、腰、背中にしっかり密着するかベルトを調整してチェックしましょう。
- 軽さも重要 です。
- 100kmウォークは耐久レースであり、いかに疲れを溜めないかが完歩の鍵となります。迷ったら「軽さ」を基準に選ぶのも良い方法です。
- リュック自体が軽いランニングバッグは特に軽量化を重視する人におすすめです。
- 薬、行動食、スマホなどをすぐに取り出せる「小物ポケット」の有無も重要です。
- レース中は立ち止まりたくないため、すぐに取り出せるかは地味に大事なポイントです。
- ランニングバッグには小物ポケットが多いものもあります。
- ベストタイプでは携帯や充電器、補給食の取り出し・収納が前面で完結してしまうので楽です。
- 頻繁な水分補給のために、「ペットボトルホルダーの有無」は重要です。
- 近年の温暖化に伴い、昼間の温度が上昇傾向にあります。
仮に12時スタートでも夕方までの5、6時間程度は日差しの中で歩くことになるので、頻繁に水分補給が必要となります。 - サイドポケットにペットボトルを入れられるタイプや、前面にボトルを装着できるタイプが取り出しやすくお勧めです。
購入前に必ず!リュック試着でチェックすべきポイント
リュックの本当のフィット感は、空の状態で背負ってもわかりにくいものです。
- お店で荷物を入れた状態でフィット感をチェックしましょう。
店員さんに「重石」があるか聞くか、自分の手荷物を入れて背負ってみることで、正確なフィット感をつかめます。 - 重石を入れた状態で、肩、腰、背中にしっかりフィットしているか確認します。ベルトを調整し、リュックが体に密着しているかチェックしてください。
- 重石を入れた状態で「このリュック、肩にだけ負担がかかるな」と感じないか確認しましょう。
特にランニングバッグは肩に負荷が集中する可能性があるため、慎重にチェックしましょう。 - 重石を入れて歩いてみて、リュックが揺れにくいか、ブレないか確認しましょう11。ランニングバッグは動いてもブレにくい設計になっています。
- ポケットの位置と使いやすさもチェックしましょう。
- 行動中に必要なものがスムーズに取り出せるか、ポケットの数や位置が適切かチェックしましょう。
- 女性はレディースモデルも比較検討すると良いでしょう。
- 男性と女性では肩・胸部・腰などの体のつくりが違うため、レディースサイズを試すことで、より体にフィットするものが見つかる可能性があります。
リュックと合わせて活用したい便利アイテム
リュックだけで全ての荷物を管理するのではなく、他のアイテムと組み合わせることでより快適になります。
- すぐに小物が取り出せる「ウェストポーチ」があると便利です。
スマホ、行動食、薬などの小物を入れれば、いちいちリュックを開ける必要がなくなります。
見た目はコンパクトでも、入れると生地が伸びてスマホも入るタイプがあります。 - 筆者は小型リュック、ウエストポーチで大会に臨む予定です。
- 突然の雨対策として「レインカバー」を用意しておくと安心です。
着替えや靴下などが濡れるのを防ぐために役立ちます。リュックごとポンチョで覆うことも雨対策になります。 - レインカバーがなく、中身だけの雨対策であれば、小物や着替えをジップロック等に入れておけば濡れることはありません。
100kmウォークにはおすすめできないリュックの種類
100kmウォークの長時間歩行には適さないリュックもあります。
何も知らずウェストバック(ポーチ)だけで大会に出た筆者が、腰に負担がかかって完歩できなかった(これだけが原因ではありませんが)ことから、特に初心者にはお勧めしません。
肩掛けリュックは、片側の肩や腰だけに負担がかかり、痛みの原因となるためおすすめできません。
普段使いのリュックや行楽用のリュックサックなど「ふつうのリュック」は、肩だけで背負うため、長時間歩くとひどい肩こりに悩まされる可能性があります。
リュックへの荷物の詰め方(パッキング)のコツ
リュックに荷物を詰める際にも、快適に歩くためのコツがあります。
- 使用頻度で分けることです。
- 使用頻度の低いものは一番下に(着替え、予備の靴下、雨具など)
- 使用頻度が高いものはリュック上部や小物ポケットに(モバイルバッテリー、予備の行動食、薬、すぐに取り出したいものなど)
- 重いものはリュックの下の方に入れることで、バランス良く背負えます 。
- 軽量化のために工夫を凝らすことも重要です。例えば、ビンの薬や箱入りの食料は中身だけ小分けケースに移し替えるなどの方法があります。
荷物の準備は早めに行うことが推奨されています。
まとめ:あなたにぴったりのリュックを見つけよう
100kmウォークを完歩するためには、自分に合った装備を準備することが大切です。
日頃の練習や経験を通して試行錯誤し、自身の身体や歩き方に合う装備を見つけましょう。
相性の良い装備を見つけることが、快適な歩行や疲労・痛みの軽減につながり、完歩の可能性を高めてくれます。
初心者の場合は、荷物が多くなりがちなので20L前後のリュックが一般的に推奨されますが、軽量化を徹底したい場合や経験者であれば10L前後のランニングバッグも有効な選択肢となります。
リュックを選ぶ際は、アウトドアショップなどで実際に荷物を入れて試着し、フィット感、軽さ、荷物の取り出しやすさを確認することが最も重要です。
この記事で解説したポイントを参考に、あなたにぴったりのリュックを見つけて、100kmウォーク完歩を目指してください。
コメント